診断・リハビリに用いる目的別測定装置の開発

 「身体動作に関するキネマティクス・キネティクス測定装置の開発」では, 関節角度や床反力を測定するウェアラブルセンサの開発について説明しました.
 ところで,「動作」と「運動」は別な定義がされています. マクロな身体の動きが

動作

,ミクロな関節の動きが

運動

です.

 現場の方と話していると,病気や怪我の程度を測るため,また治療の評価をするために, 関節運動を

特定の1軸でいいから正確に測定したい

という要求を伺うことがあります.
 また,全身の関節角度までは分からなくても,たとえばリハビリにおける

歩行動作を手軽に測定

できることも大切であるようです.
 左右差を簡単に評価する方法はないかとか(例えば片脚に人工関節を入れた患者さんの回復を見るため), 怪我の予兆として変な歩き方をしていないかとかいう話です.

 動作より詳細な運動を限定的な条件でいいから測定してみましょう,または, 動作より大まかな情報から身体動作を評価してみましょう,というお話です.

 ある意味では全身の動作測定より難しく,ある意味では簡単になる,目的別の動作・運動測定装置の開発について, 現在や過去の取り組みを紹介します.

○ 前十字靱帯の剛性を評価する装着型脛骨前方変位測定装置

○ 歩行の特徴を測定するウェアラブルデバイス